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日々成し遂げたこと、考えたことの整理

スマイルゼミタブレット3&Illustrator Drawで格安お絵描き環境を構築する。

最近Boox Noteが手書きメモに大活躍している。考え事をまとめたり、趣味のモノづくりの設計などに重宝している。そんなこともあり、お絵描きもしたいと思うことが多くなった。特に写真トレースや似顔絵を描きたい。 しかしBoox NoteはEインクの白黒画面で、かつ標準のメモアプリは1レイヤーのみ(下絵は表示できる。)、他のお絵描きアプリは描画遅延がひどいため、別の選択肢を探すことになった。

結果、デジタルでお絵描きをするために、なるべく低価格かつ高性能を追求した結果、スマイルゼミタブレット3&Adobe Illustrator Drawを利用するのがベストという結論になった。

想定する利用者

デジタルで絵を描くといっても、取るべき選択肢は各自の能力に依存する。 特にITリテラシー。あとは書く目的か。 今回の方法を実行するには以下の条件を満たしていることが望ましいです。

  • Androidの初期化、再セットアップができ、自分でアプリのインストールができる
  • たかがお絵描きに1万円以上のお金を出すにはためらいがある。
  • 本格的すぎるほど本格的な絵は描かないが、ほどほどのものを書きたい。
  • Adobeに憎しみを持っていないこと。

デジタルお絵描きの手段の選択肢

まずはデジタルお絵描きの選択肢を列挙する。

# 選択肢 評価
1 普通のスマホタブレット 細かい描画ができない。パームリジェクションが効かない。
2 ペンタブ 安いが慣れが必要
3 液タブ 使いやすいが高い。
4 iPad Pro+ Apple Pencil 使いやすいが高い。
5 デジタイザ付きタブレット(Android) 機能は限られるが操作はシンプル
6 デジタイザ付きタブレット(Windows) 複雑なことができるが、操作は煩雑

お金があれれば液タブかiPad Proでがっつりやればいいと思います。 一方、今回のテーマは低価格でそこそこの性能を出すということなので、そうすると5か6です。1は論外、2は試したことがありますがどうにも慣れないのでボツ

ただし5, 6も新品で購入した場合には高いので中古で購入することが前提です。 メルカリなんかでもいくつか出品されていて、1万円後半くらいで取引されているようです。

選定した機種

前置きが長くなりましたが最終的に候補に残ったのが、今回の選択肢「Androidデジタイザーペン端末」。その中でも、学習教材スマイルゼミに使われている端末をAndroid化して再活用しようというものです。これだと1万円以下です。

この際に、購入する機種に気を付けてください。「スマイルゼミタブレット3」です。 最新版です。これ以前ではデジタイザーペンではないので普通のAndroidタブレット端末やスマホと同じ静電容量方式になってしまうのでメリットがありません。

この端末はスマイルゼミの学習コンテンツをこなすための専用端末です。利用者がサービス申し込み時に購入が必要なものです。

ただサービスを解約してしまうと不要になるため、それがメルカリなどで売りに出ています。 Androidベースなのでちょっと設定を変更すればAndroidタブレットとして使えます。 (公式サイトでも案内されている方法なので、rootを取ったりRom焼き直しなどのアクロバティックな方法をとることもないので簡単です。)

今回はメルカリで5,000円程度で購入することができました。(ただしペンなし。) ペンはWacom feel IT technologies対応のものが使えます。手元のBoox NoteとGalaxy Note 8用のペンで動作が確認できました。公式サイトでペンを購入した場合は3,000円ほどです。

以下、主なスペックです。

  • 製造元:京セラ

  • OSバージョン:Android5.0

  • メモリ:2GByte
  • ストレージ:16GByte
  • モニタサイズ: 10.1インチ
  • 重量:500g+α
  • その他:SDカード対応、

少し古くて重いですが、まぁ許容範囲です。

Adobe Illustrator Drawをインストール

ドローツールをいろいろ調べたり使ってみたものの、最終的にはAdobe Illustrator Drawがよさそうという結論になりました。

  • レイヤーの利用、下絵表示
  • デジタイザー対応、パームリジェクション対応
  • タッチ対応前提の手軽なUI(PC版とは大違い)
  • データはクラウド上に保存され、スマホでも編集できる。

もちろん欠点もある。

  • ファイルの編集がPCではできない。編集するためにはIllustrator CC 2015以上が必要(もしくは別形式にエクスポート)
  • 外部へのエクスポートはJpegPNGiOS版はPDFで出力できるのですが。)
  • ブラシの数が5つまで。多いとありがたい。
  • 筆圧感知オンの場合、描画の遅延がそれなりにある。

とりあえず描いてみた。顔が斜めなのを回転させ、トレースというお気軽お絵描き。性能は私の使い方では許容範囲です。 元画像はぱくたそ

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似顔絵
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元ネタ(ぱくたそ)