言語化し構造化する

日々成し遂げたこと、考えたことの整理

レーザー彫刻機でハンコを作ってみる。

似顔絵を描くことができる環境が整ったので、ハンコを作りたくなりました。 これまではEZスタンプ匠を使っていました。これは、紫外線で硬化するゴム状の樹脂を利用することによって、スタンプを作る機械です。

オリジナルスタンプ作り EZスタンプ 匠

オリジナルスタンプ作り EZスタンプ 匠

ただ、消耗品がそこそこ高いことと、作成の手間が少しかかること、1mm以下の線を再現することが難しいことが難点です。 もしレーザー彫刻機でゴム印を作ることができれば、より快適な生活が送れると思い挑戦しました。

出力の高いレーザー彫刻機・カッターではできるようですが、低出力はなかなか大変なようです。

実験

素材は天然ゴムです。塩ビを含むゴムは有毒ガスが出るので利用不可です。レーザーカッター専用のゴムも販売されていますが少し高いので今回は却下。 色は黒とアメ色の2種類を使用しました。できれば黒よりもアメ色でできると嬉しいです。

照射時間は2パターンでテストします。100ms, 50ms数字が大きいほど照射時間が長くなります。レーザー出力は1500mWです。

結果は以下の通り、

  1. 黒でもアメ色でもどちらでも深さに違いはない。
  2. 100msの方がより深く彫れる。 (とはいえ浅く、0.5mmにも満たないですが)
  3. 彫りが浅いので、線は彫り込むのみ。 (浮きだたせることはしない

<2種類のゴム板に彫刻した結果(サイズはそれぞれ20mm x 20mm)>

ということで、アメ色の天然ゴムを最低スピード(100ms)で作ることにしました。線は掘り込みのみです。 f:id:evaco:20190313113449p:plain 3については、少し割り切りが必要です。 レーザーでハンコを創る場合、原理上インクを乗せたくない場所は全てレーザーを当てることになります。 そのため、削る領域が多くなると非常に時間がかかります。 また、1500mWではレーザー出力が低いため彫りが浅いです。そのため、せっかく時間をかけて彫っても、うまくいきません。1mmくらいの深さが必要なようですが、ちょっとパワー不足ですね。

制作

イラストをハンコにしてみましょう。 今回はみんな大好きクラフトホリックを題材にしました。 線画だけを取り出し、それを左右反転してサイズ調整して彫刻します。

レーザー照射直後は煤が激しいため、中性洗剤&歯ブラシできれいにします。

台木に取り付けて完成です。線は1mm以下ですが、きちんと描画できていますね。あとは耐久性がどうか。

f:id:evaco:20190313211804j:plain

白黒反転をしたい場合にはEZスタンプ匠を使い、そうでない場合はレーザー彫刻機を使うという用途が私には合っていそうです。